火曜日, 12月 16, 2008

一般競争入札へ移行を、全府省に勧告…随契削減伸び悩む


読売新聞 2008年12月16日(火)13:57
 鳩山総務相は16日午前、全府省に対し、民間企業などとの随意契約を競争性の高い一般競争入札に移行するよう改善を勧告した。
 政府が2006年に策定した「随意契約見直し計画」の目標に照らして、2007年度の全府省の随意契約の削減率が65%にとどまったためだ。
 総務省の調査によると、07年度の全府省の総契約数は17万5791件で、公募など競争性がない随意契約は3万6040件だった。金額にすると随意契約は約2・3兆円で、05年度より約1・1兆円減ったが、目標には約35%達しなかった。
 07年度の契約の中で、随意契約や指名競争入札など計10万3387件から9377件を抽出して調べたところ、より競争性の高い契約に移行する余地のある例は計724件あった。
 例えば、法務省福島地方法務局では、庁舎解体工事について、一般競争入札も可能だったが「250万円を超え1億円未満の工事は原則指名競争入札」 とする本省通知を機械的に適用。約500万円~約700万円の工事2件を指名競争契約としていた。総務省は「解体工事ができる業者は数多くあり、一般競争 入札にすべきだった」と指摘した。
 また、指名、一般競争入札の応募条件でも、庁舎清掃や車両管理業務について、「官公庁の受注実績がある者」との条件をつけて、新規参入を事実上不 可能にしていたケースも8府省で54件あった。具体的には、国交省東北地方整備局では車両管理業務、中部地方整備局は庁舎内装などの工事など。厚生労働、 国交の本省、経済産業省東北経済産業局でも似た事例があった。

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随意契約見直し、省庁まだまだ 達成率65%どまり
朝日新聞 2008年12月16日(火)15:01
 総務省は16日、省庁の随意契約見直し計画の07年度の達成率が65%にとどまっていることや、改善が必要な契約は1割を超えると指摘する行政評価結果 を発表した。公募の形をとっていても、契約予定事業者をあらかじめ公示書に記してあり、他の業者が応募しにくい例もみられた。同省は各省庁に改善を勧告し た。
 06年に各省庁が定めた随意契約見直し計画では、企画競争や公募などの形で競争しているものを除く随意契約の割合を、05年度の46%から29ポ イント引き下げ、17%とすることを掲げていた。07年度は競争性のない随意契約は27%で、19ポイント減にとどまっていたため、速やかな目標実現を促 した。
 総務省が全契約の8%弱にあたる約1万1千件を抽出して調べたところ、随意契約のうち競争性があると分類している公募では、86%が1事業者しか応募していなかった。所管する公益法人が契約したものに限ってみると、96%が1者だけの応募だった。
 公示書に契約予定事業者名を記して公募していたのは316件。たとえば国土交通省の北陸地方整備局は、堤防の耐震性能の研究業務について「(所管 する財団法人の)国土技術研究センターを契約の相手方とする契約手続きを行う予定」としたうえで公募した。ほかに、同じような業務を契約した実績を応募資 格としながら、他省庁や他部局との契約は実績と認めないものが366件。これをはじめ、応募条件などの見直しが必要とされたのは計1027件(7.4%) に及んだ。
 随意契約と指名競争入札の中から約9千件(9%)を抽出した調査では、一般競争入札など、より競争性の高い契約に切り替える余地があるものが 724件。たとえば庁舎警備や広報といった各省庁共通の業務で、他省庁では一般競争入札の例があるのに随意契約としているものなどだ。応募条件見直しとあ わせ、改善が必要としたのは延べ1751件(12.6%)だった。


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