水曜日, 9月 20, 2006

【FT】 日本の主要な政策決定者が辞任表明

コイツも戦犯の一人だね。
小泉改悪も、この男の存在なしには、あり得なかったんだろうから....。
官僚支配の打破って一点だけなら、掛け値なしに評価できるのに、やっぱり生活苦しいと支持し切れんやね....。

フィナンシャル・タイムズ

(フィナンシャル・タイムズ 2006年9月15日 翻訳gooニュース) 東京=デビッド・ピリング

 小泉純一郎首相の経済政策にとって、最も重要な役割を演じてきた竹中平蔵氏は15日、政府から退くと表明した。政界における竹中氏のキャリアは、これで終わることになる。

 総務・郵政民営化担当相だった竹中氏は、9月26日に安倍晋三氏が小泉氏の後任首相として就任するのを機に、閣僚ポストを退くと同時に、参議院議員も辞職する。

 5年半におよぶ小泉政権で、ずっと閣僚を務め、一貫して首相を支えてきたのは、竹中氏ひとりだ。その竹中氏の辞職表明とほぼ同じタイミングで、内閣府は9月の月例経済報告から「デフレ」という表現をひっそりと外すことにした。

 「デフレ」の言葉が月例経済報告から消された。これは、小泉内閣の経済政策の成功を改めて裏打ちする展開だ。小泉内閣は2001年、デフレと不景 気を背景に発足したのだから。内閣府は一方で、「デフレ」という表現を外しはしたが、「デフレ脱却宣言」を高らかに掲げるのは控えた。物価はまだ安定し きっていないという安倍氏の懸念に、配慮したのがその理由のひとつとされている。

 竹中氏は、安倍氏を民間サイドから支援し続けると表明している。しかし、今になって辞任した理由は、竹中氏ほどはっきりした自由市場経済の支持者は、安倍内閣に居場所がないからではないかという見方もある。

 米メリル・リンチのエコノミスト、ジェスパー・コール氏は「市場改革の黄金時代は終わった」と話す。コール氏によると小泉内閣は、デフレや金融制 度が崩壊しかけたことによる危機感に突き動かされていた政権だった。日本経済が成長基調に乗って5年目になる今、当時の危機感は収束しているのだとコール 氏は見る。


米モルガン・スタンレーのエコノミスト、ロバート・フェルドマン氏は、世間が考えている以上に安倍氏は市場原理主義者のはずだと見ている。安倍政権は規制 緩和をこれまで以上に促進し、「結果の公平」よりも「機会の平等」を確立するため、さらに対策を進めるだろうというのだ。

 大学教授だった竹中氏は2001年、小泉首相にじきじきに指名され、ただちに金融改革の担当に任命された。中国の需要拡大を一因として日本の経済状況全般が改善したことに助けられ、竹中氏は不良債権で沈没しかかっていた銀行業界の大掃除を後押ししていった。

 その竹中氏は、自民党政治家の多くから、米国流資本主義をあまりに無批判に信奉していると嫌悪され、徹底的にたたかれた。

 「破綻させるには大きすぎる」という考えはもたないという発言が問題視されたが、実際の竹中氏はきわめて実際的で、公的資金2兆円を注入して国内5位のりそなホールディングスを救済したりした。

 竹中氏はさらに、世界最大の預金高を抱えていた郵便貯金を民営化し、経済政策の決定権を官から民へ移行させるために、郵政民営化法案をまとめた。

 フェルドマン氏は、政治家・竹中氏の5年間を「実に見事な、圧倒的な成功」だったと賞賛する。そして辞任の理由は、非難ばかりされるのにもう飽き 飽きとしていたから、あるいは新政権に合わせて自分のやりかたを変えるのがいやだったからではないかと推測する。「武士は二君に仕えず、だ。竹中はどこま でいっても小泉一派なのだから」

 竹中氏の辞職後、比例区繰上げで代わりに参議院議員となるのは、プロレスラーの神取忍氏。

関連リンク ( 竹中氏、辞任 )


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