金曜日, 10月 10, 2008

解散・総選挙 シナリオ大幅修正 焦る与野党


2008年10月9日(木)08:05
 経済危機の急速な広がりを受けて、麻生太郎首相は、補正予算成立後の解散・総選挙というシナリオの大幅修正を迫られている。危機の最中に解散で政治空白を作れば「政権ほうり出し」との批判は免れないからだ。首相はすでに2次補正予算案の策定を指示しており、解散は来年1月以降にずれ込む公算が大きい。年内解散を求めてきた公明党に不満がくすぶり、すでに選挙態勢に突入している与野党議員にも動揺は広がる。解散圧力に抗しつつ、いかに適切な経済・金融政策を講じるか。首相は早くも厳しいかじ取りを迫られた。(石橋文登、坂井広志)

                   ◇

 ■自民幹部「解散、早くても来年1月」

 「国民の信を問うことは非常に大きなことだが、タイミングを考えないといけない。今日もまた株価が下がった。えっ? いくら?」

 8日午後の衆院予算委員会新党大地の鈴木宗男代表に早期解散を求められた麻生首相は秘書官から株価のメモを差し入れられ、目を見開いた。

 「9252円…。900円も下がった…。これは普通じゃない。正直言って想像を絶するほど先行き不安が広がっている。なんとかきちんとした景気対策をし ないといけない。国民からも『お前、選挙なんてやる前に景気だろ!』っていう話が出てくるだろう。それを踏まえると解散は非常に重い判断になる」

 この答弁は事実上の「解散先送り宣言」と受け取られた。「選挙の顔」として早期解散・総選挙を訴え、自民党総裁選を制した首相だが、解散に慎重姿勢に転じたのは、昨秋の総裁選以来、「参謀役」となった菅義偉選対副委員長の存在が大きい。

 「麻生さんには発信力がある。しかも窮地の方が光る。慌てて解散するより国会で見せ場を作った方がいいかもしれないな…」

 麻生政権誕生の立役者であり、組閣直後の解散シナリオを練った菅義偉氏が「解散先送り」を言い始めたのは9月29日の所信表明演説直後だった。この直後 の自民党の極秘世論調査は、自民党は選挙区で145議席、比例で65議席の計210議席。公明党が30議席を確保しても過半数確保がやっとの厳しいデータ に菅氏はその思いを強くした。

 一方、首相はリーマン・ブラザーズの破綻(はたん)後の世界経済の急速な悪化に神経をとがらせていた。組閣直後に中川昭一財務相兼金融担当相に打ち明けた。

 「おれたちが予想していたよりずっと速いペースで金融危機が進みそうだ。よほど気合を入れてやらなきゃならん。頼むぞ」

 この後、首相は、与党が描いた補正予算審議前の解散をかたくなに拒み、2次補正予算案作成に動き出す。首相に近い自民党幹部はこう言い切った。

 「この経済危機に総選挙で政治空白を作るのは自殺行為だ。解散は早くても来年1月。来秋の任期満了でもいいじゃないか…」

                 × × × 

 「お騒がせして申し訳ありません。権力闘争に終止符を打つため選挙で白黒を付ける。いつ解散があっても構いません。政策をみて判断してほしい」

 8日朝、石原宏高衆院議員(東京3区)は東京都品川区の東急下神明駅前で通勤客らに訴えた。朝夕の駅立ちは8月下旬から毎日決行、夜はミニ集会。9月20日には選挙事務所も借りた。「一体いつ解散があるのか…。緊張感を維持し続けるのは大変だ」

 石原氏と同様に多くの与野党議員が焦燥感を募らせる。先週末は全国各地で選挙事務所の事務所開きのラッシュだった。首都圏ならば切り詰めても家賃など月100万円以上の出費がかさむ。解散の先送りは死活問題となっているのだ。

 来年7月の東京都議選を見据え、年内解散を求めてきた公明党にも不満がくすぶる。北側一雄幹事長は8日の代議士会で「米国の金融不安の影響をよく見なが ら年末の税制改正や2次補正、来年度予算編成で新たな経済対策を打たねばならない」と解散先送りを容認する考えを示したが、ある党幹部はこう愚痴った。

 「このままズルズルいけば1月解散だな。それ以降はさすがにないだろう。本当ならばもう解散していたはずなのに…。10月26日投開票などと言ったバカ野郎は誰だ!」

                 × × × 

 民主党は早期解散へ圧力を強める構えは崩しておらず、有効な経済対策が打てずに株価下落が続けば、2次補正を前に解散に追い込まれる可能性もある。

 7日夜、首相は都内の中華料理店で開かれた自民党国対幹部の会合に激励に訪れた。衆院の議事進行係の谷公一衆院議員が本会議をまね、「議長~! 残余の議事を省略し、速やかな解散を望みま~す」。首相は思わず笑い転げたが、その胸中は複雑なようだ。

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スクラップブックって、最後まで作り通した記憶がないなぁ....。
でも、ニュースリンクしてブログ書くと、元ねた覚えてなかったりして、後で読み返してみて悲しい憂き目にあったりもするんだよね。

リンク全部取っといてみようか....。


冒頭解散考えてた 月刊誌に首相寄稿、情勢変わり修正
2008年10月9日23時37分

 「国会の冒頭、堂々と私とわが自民党の政策を小沢(民主党)代表にぶつけ、その賛否をただしたうえで国民に信を問おうと思う」。麻生首相は10日発売の 月刊誌「文芸春秋」に寄稿した論文のなかで、臨時国会の冒頭、所信表明演説と各党の代表質問が終わった時点で衆院解散に踏み切る考えだったことを明らかに した。ただ、その後の米国発の金融危機などで、解散戦略の修正を余儀なくされたものとみられる。

 論文の表題は「強い日本を! 私の国家再建計画」。首相によれば、自民党総裁に選出された直後の9月22日か23日、正式に首相に就任する直前に執筆したものだという。

 首相は「私は決断した」として、「本来なら内政外交の諸課題にある程度目鼻を付け、政党間協議の努力も尽くした上で国民の信を問うべきかもしれな い」としたうえで、民主党が政局優先の姿勢を崩さないため、臨時国会の冒頭で国民に信を問う考えを明言。「強い政治を取り戻す発射台として、まず国民の審 判を仰ぐのが最初の使命だと思う」とも記している。

 次期総選挙を「私と小沢氏のどちらがそれに足る国のトップリーダーなのかを国民に審判していただく戦い」と位置づけ、小沢氏に対し「堂々の戦いをしようではないか」と呼びかけている。

 選挙情勢については「自民党にとって、かつてない茨(いばら)の道」と厳しい認識を示したが、政権を維持できれば、たとえ衆院の3分の2以上の議 席を失い、参院での与野党逆転が変わらなくても、「直近の民意を背景に政党間協議を主導」し、「不毛な対立に終止符を打てる」とした。「私は逃げない。勝 負を途中で諦(あきら)めない。強く明るい日本を作るために」と結んでいる。

 米議会下院の金融救済法案の否決を受けて、ニューヨーク株式市場が史上最大の暴落をしたのは9月29日の所信表明直後。政府・与党は当面の景気対策を盛 り込んだ08年度補正予算案の今国会成立を最優先する方針を固め、解散は先送りされた。ただ、首相は論文でリーマン・ブラザーズの破綻(はたん)にも触れ ているため、世界経済が先行き不透明に転じても冒頭解散を考えていたことになる。

 首相は9日夜、「(論文執筆時に)冒頭解散を考えていたのか」と記者団に問われると、「いつ解散をやるなんてことは一切書いてない」と否定。さらに「全然解釈が違う。(小沢氏との)対立軸が見えてきていない。ちょっとだいぶ予定が違ったなあとは思っている」と語った。

 一方、早期解散を求める民主党の鳩山由紀夫幹事長は9日夜の会合で「国民に信を問うのが最初の使命として『逃げない』と言っておきながら、現実の姿は逃げに逃げまくって解散を恐れている」と批判。同党は14日からの参院予算委員会で首相の姿勢を追及する方針だ。

     ◇

 「文芸春秋」の論文をめぐる首相と記者団とのやりとりの要旨は次の通り。

 ――冒頭解散を考えていたのか。

 「いえ」

 ――論文を読むと(冒頭解散を)示唆する内容だが。

 「全然解釈が違う。(小沢氏から自民党の政策への賛否という)答えはいただいていない。いつ解散をやるなんてことは一切書いてない。意見の相違をきちんとさせたうえでと書いてある」

 ――小沢氏が意見を述べなかったので解散しなかったのか。

 「対立軸が出てきませんもんね。(補正)予算も何となく(民主党が賛成し、成立のメドが立った)。もう一つは経済情勢。(論文を書いた時とは)実物経済に与える影響が想像したよりはるかに大きくなってると思う」

 ――解散時期は当初構想より先延ばしになったのか。

 「総理大臣の頭の中には解散の時期がはなから決まっているという前提ですべて考えるから間違える。今の状況は、少なくとも政局よりは経済政策、景気対策。それが世論と思ってますけど」

 ――自民党の選挙情勢調査の結果が芳しくなかったことも理由なのでは。

 「あの調査は、私が考えたよりはよかった」

まぁ、言ったところで、どうなるもんでもないけど、半端な人間頭に祀り上げちゃったもんだよね。

この前TVで、森永卓郎氏が、アキバ系を自認する首相は、メイド喫茶に顔出したことないって間抜けなこき下ろししてたけど、庶民生活の視察直後に、高級レストラン巡りする神経の無さ加減といい、所詮生きてる世界が違うんだって思うしかないんだよ。

どっぷり政権の座にしがみつくと思うけど、このおっさんは....。

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