金曜日, 12月 05, 2008

衆院予算委】物から人へ、内需拡大の政策転換を


 仙谷由人議員は、5日午後衆院予算委員会で菅代表代行に続いて質問に立ち、自民党では20年前から言われた内需拡大型への経済構造転換、物から人、家計を重視する方向への政策転換はできないとして、政権交代を求めた。

 仙谷議員は冒頭、麻生首相の「全治3年」との日本経済の病状について、どう考えるのかを質した。首相は病状については答えず、「3年で脱皮せねばならないという決意」と答えだけだった。

 さらに、アメリカの病気についても仙谷議員は質したが、これにも首相は、「金融技術の進歩に比して管理できなかったこと」と対処療法的答弁しかできなかった。

 仙谷議員は、アメリカは過剰消費、財政赤字、貿易赤字であり、日本は、外需依存、財政赤字であるとの診断を示したうえで、「20年前の前川レポート以 来、内需拡大に改まらなかったのは政治の問題ではないか」と質問。さらに、内需拡大の方向が間違っていたこと、「自民党が政策転換できないのなら政権交代 しかない」として、経済のソフト化、サービス化、知識経済化に予算を使うべきで、道路、ダム、橋に使うべきではないとした。

 首相は、「公共工事に偏り過ぎたのは反省」と答えた。

 さらに、仙谷議員は、この10年間に世帯所得の中央値が100万円減っていること、中間層に楔(くさび)を打ち込み、低所得者層をつくったこと、家計から利子所得を奪ったことを挙げ、自民党政治を糾弾した。

 定額給付金ついて、長岡藩の米100俵の話を引き、政治と政策の放棄であると糾弾、白紙撤回を要求した。首相は「即効性がある」として拒否した。

 また、緊急を要する政策として医療、特に周産期医療を挙げ、定額給付金の2兆円あれば5年間賄えるとも提案し、税の有効活用を改めて提案した。また、医療を金食い虫ではなく、きちんとサービス産業として位置づけるべきと主張した。

 さらに、地方自治体の首長に人口分の定額給付金をまとめて渡し、それぞれが独自に使うのが良いのではないか、本音では各首長もそう思っている指摘した。そのうえで、定額給付金は「財政規律からも行政規律からも止めるべき」と主張した。

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