土曜日, 10月 25, 2008

消去法で円買い 株安「負の連鎖」 一時90円台、東証は7649円

8000円切ったら崩壊って話も聞いた気がするんだけど....。
産経新聞2008年10月25日(土)08:05
 24日の東京市場で急激な円高と株安が連鎖した。外国為替市場では、米欧の景気後退の深刻化懸念からドルやユーロを売って円を買う動きが加速。円相場は午後5時すぎに一時1ドル=92円台に突入した。東京で92円台を付けるのは平成7年8月以来約13年2カ月ぶり。さらに、その後のロンドン市場では90円台まで円高が進行した。
 続くニューヨーク市場でも一時91円台をつけた。円は対ユーロでも急騰し、東京では14年9月以来約6年ぶりの円高水準となる1ユーロ=117円台をつけ、ロンドン市場ではさらに113円まで買い進まれた。
 東京市場の午後5時現在はドルは前日比2円52銭円高・ドル安の1ドル=95円16~17銭、ユーロは4円69銭円高・ユーロ安の1ユーロ=120円55~56銭。
 また東京株式市場では、円高による業績悪化懸念から輸出企業を中心に幅広い銘柄が売られ、日経平均株価の終値は前日比811円90銭安の7649円08銭と暴落した。下落率は9・6%で史上5番目を記録し、15年4月28日につけたバブル経済崩壊後の最安値である7607円88銭が目前に迫った。全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も65・59ポイント安の806・11で引けた。
 24日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は急落して始まり、下げ幅は一時、前日比500ドル超にまで拡大した。
 午前11時半現在は、前日比242・69ドル安の8448・56ドルで取引されている。
                   ◇
 景気後退下で円高が進行するという最悪の事態が日本経済に大きなダメージを与え、株安に拍車をかける“負の連鎖”が止まらない。
 「円は消去法的に買われているだけだ」
 クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストは、瞬く間に1円単位で切り上がっていく急激な円高をこう解説する。
 為替市場では本来、経済が強い国の通貨が買われる。ところが、世界経済は米国発の金融危機で同時不況の様相を呈しており、選択の余地は限られる。
 危機が深刻化するまでは、震源地の米国のドルを売って、景気が堅調に推移していた欧州のユーロが買われてきた。しかし、欧州景気も失速し、これまでの買いで記録的な高値に上昇していたこともあり、売りの集中砲火を浴びた。
 だが、「リセッション(景気後退)の長期化リスクが高い」(アナリスト)という米国のドルは買えない。行き場に困った投機マネーが向かった先は、「金融危機の影響が比較的軽微」(市場関係者)と判断された日本の円だ。
 さらに為替相場では、資金の運用に有利な金利の高い通貨が買われる傾向にある。欧米は追加利下げ観測が根強いのに対し、日本は利下げの余地がなく、据え置きが続くとの見方も、円買いを加速させている。
 だが、日本も、頼みの綱である輸出が世界同時不況で低迷。戦後最長の景気回復が終焉(しゅうえん)し、景気後退局面に突入している。
 円高が進行すると、ソニーやトヨタ自動車などの輸出企業は、ドルやユーロで受け取った輸出代金が円換算で目減りする為替差損が発生し、業績が悪化する。 多くの輸出企業が今期の為替レートを、ドルで105円前後、ユーロで150~160円と想定していたが、あっという間に想定ラインを突破された。
 ソニーが23日に平成21年3月期の営業利益予想を前期比6割減へと大幅に下方修正するなど、「業績の悪化懸念は一段と高まっている」(日興コーディアル証券の西広市エクイティ部部長)。
 24日の東京株式市場は、“ソニーショック”に見舞われ、輸出企業を中心に売りが売りを呼ぶ展開となり、円高に歩調を合わせ、下げ幅を広げた。
 外需に依存し外的ショックにもろい日本にとっては、本来は経済の強さを示す自国通貨高が致命傷となりかねないのが実情だ。(柿内公輔)


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公明党さんがごり押しした景気対策の2兆円なんぞ、焼け石に水なんじゃないの?
まぁ相対的に海外安くなるんだから、日本に拘らなけりゃイイのか....。

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