日曜日, 12月 14, 2008

日中韓は金融危機対応などで協力強化=3カ国首脳が合意


トムソンロイター2008年12月14日(日)08:23
 [福岡 13日 ロイター] 日中韓首脳会議が13日、福岡県太宰府市で開催され、麻生太郎首相と中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領は、深刻化する金融市場の課題や安全保障問題などで、3カ国間の協力強化が世界の安定、繁栄に貢献するとの認識で一致した。
 会議では、「3国間パートナーシップに関する共同声明」や「国際金融および経済に関する共同声明」、「3国間防災協力に関する共同発表」を取りまとめた。
 金融危機への対応ついては、日中韓が通貨スワップ協定の規模拡大で合意。また、チェンマイ・イニシアチブの強化やアジア開発銀行の資本増強が必要との認識で一致した。
 また、内需の拡大や、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハラウンド)を早期に妥結することに3カ国政府が努力するすることでも合意した。
 このほか、北朝鮮を含む地域情勢や環境、軍縮不拡散などの地球規模の課題につ
いても議論し、行動計画を発表した。
 麻生首相は会議後の共同記者会見で「3カ国は政治的にも経済的にも大きな存在になっている」と述べ、連携して努力することに非常に大きな意義があるとの見方を示した。
 日中韓首脳会議は、これまで東南アジア諸国連合(ASEAN) との会議に合わせて開かれていたが、今回は独立した会合として初めて開催された。麻生首相は会議後の共同記者会見で
、今回の会議を「第1回日中韓サミット と呼びたいと考えている」と述べた。3カ国は同会議を年1回ずつ持ち回りで実施する方向で合意。次回は、2009年に中国で行われる。
 今回の日中韓首脳会議で、金融危機への対応策が話し合われ、通貨スワップ協定の資金枠拡大が決定したことに関し、通貨関連に詳しい専門家からは、特に下落が著しかった韓国ウォンに対して効果が期待できるとの声が出ている。
 第一生命経済研究所・副主任エコノミストの西濱徹氏は、スワップ協定の拡充について「年末を控え資金が足りなくなった時の衝撃を緩和する」とみている。
 ただ、西濱氏は経済の減速圧力は強く、あくまでもバッファーの域を出ないと指摘。会合に先立ち、内需拡大などを目的とした経済対策が各国で発表されたが「実際に政策が実現できるか見極める必要がある」と慎重な見方を示した。 
(ロイター日本語ニュース 武田晃子記者;編集 田巻 一彦)
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こっちのがわかり易い?

日韓が危機克服へ協力で一致、通貨スワップ規模拡大を歓迎
トムソンロイター2008年12月14日(日)09:21
 [福岡 13日 ロイター] 麻生太郎首相と韓国の李明博大統領は13日午前、福岡市のホテルで会談し、世界的な金融危機の影響などを中心に幅広く意見交換し、その克服に向けて協力することで一致した。
 日本政府筋によると、両国中央銀行が通貨スワップ協定の規模を一時的に増額することで合意したことについて、李大統領が謝意を表明。麻生首相もこの合意について歓迎したいと述べた。

 また、両首脳は、次回の会合に向け緊密に連携することで確認した。
 日韓の中銀は12日、日韓スワップ取り決めの引き出し限度額の一時的増額を発表した。日銀は、韓国銀行との間での円-ウォン貨のスワップ取り決めの引き出し限度額を30億米ドル相当の円またはウォンから200億米ドル相当の円またはウォンに増額する。この措置は、2009年4月末までの時限措置。
 同会談では、日韓経済連携協定(EPA) についても意見交換。麻生首相は「ドーハラウンドの議論がまだ進んでいないが、貿易を拡大していく努力が必要である」とし、「日韓EPA交渉を早期に再開 させる必要性がある」と言及した。これに対して李大統領は「日韓間の貿易を拡大するとの考え方に同意する」と答え、日韓自由貿易協定(FTA)についても 「両国の実務レベルで検討すれば、双方にとって利益となることを見つけることが可能となろう」との認識を示した。
 北朝鮮問題については、 両首脳とも今週行われた6カ国協議で、北朝鮮が核計画検証の議論に応じなかったことについて残念だったと表明。ただ、検証の問題は北朝鮮の非核化を進めて いく上で非常に重要との認識を示し、引き続き日韓間で緊密に連携して6カ国協に取り組む方針で一致した。
(ロイター日本語ニュース 武田晃子記者;編集 田巻 一彦)
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金融危機に協力して立ち向かうことに大きな意義=日中首脳会談
トムソンロイター2008年12月14日(日)09:15
 [福岡 13日 ロイター] 麻生太郎首相は13日午後、福岡県太宰府市で行われた日中首脳会談で、日中韓3カ国が世界的な金融危機のもたらした不況からいち早く脱却することが重要との認識を示し、日中韓の協力が重要と述べた。
 その上でこうした協力がアジアや世界経済成長の貢献になるとの見解を示した。
 中国の温家宝首相は「3カ国が協力しながら、自国経済をしっかりするということがアジア経済の刺激になる」との認識を示した。両首脳は、日中が協力し、金融危機に立ち向かうことに大きな意義があるという意見で一致した。
  中国の海洋調査船が今月8日に東シナ海の尖閣諸島周辺の日本の領海内を航行したことに関し、麻生首相は「非常に遺憾である」と述べ、「東シナ海を平和協 力・友好の海とし、両国が戦略的互恵関係を築こうとしている中での事件であり、日中関係に良い影響を与えない」との見解を示した。
 これに 対し、温首相は「この地は古来より中国の固有の領土である。その立場は一貫して明確であり、確固たるものである」とあらためて主張。その上で「中国として は話し合いを通じ、適切に解決したい」と述べ、「友好な2国間関係に影響を与えないようにしたい」との意向を示した。
 東シナ海での資源開発問題について、麻生首相は「政治的合意を実施に移すための協議を早期に行いたい」と述べた。温首相は「実務レベルで引き続き意思疎通を続けていきたい」と語った。
 6カ国協議について、麻生首相は「必ずしもうまく進まなかった。これについては残念である」と述べ、「日本としては拉致(らち)問題、あるいは核問題ともに極めて重要な問題」との認識を示すとともに、議長国である中国の役割を期待するとの見解を示した。
 温首相は麻生首相に対し「来年の適切な時期に訪中することを望んでいる」と述べた。
(ロイター日本語ニュース 武田晃子記者;編集 田巻 一彦)
日韓首脳会談(概要) (外務省

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